4月のコーディネート
4月と言えば、春ですね。(あたりまえ)
以前の東京では4月の上旬ごろに桜が満開でしたが、2000年代以降は3月下旬ごろに早まったそうです。
入学式と言えば桜、ではなく、卒業式と言えば桜に変化しつつあるようです。
着物のコーディネートも季節に合わせて楽しみたいですよね。
季節感を感じさせる柄や帯留めなどを取り入れてみましょう。
4月に着る着物は袷(裏地の付いたもの)です。
4月になれば、上着を着なくても寒くない日が多いと思います。
そのため、帯付き(上着を羽織らず、帯が見える状態のこと)でお出掛けすることもあると思います。
暑い日でも、大事な帯をお召しの場合はショールで帯を覆うなどした方がいいかもしれません。
電車や街中で汚れてしまうこともありますから。
肌寒い日は羽織やショールで調整をしてくださいね。
ショールは特別なものでなく、洋服用のもので十分です。
着物や帯の色に合わせると素敵ですよ。
着物と帯を絶対に汚したくないという場合は、春秋用の上着を用意するのも良いです。
単衣仕立ての道中着や羽織、または紗や絽の生地で仕立てたものでも大丈夫です。
お彼岸からお彼岸までは薄物の道中着や羽織でも良いそうです。
4月に咲く花
さて、まずは4月前後に咲く、着物の柄に取り入れやすい代表的なお花から。
※()内は咲いている時期の目安です。花の種類や地域、天候によって変わりますので、参考程度にしてください。
・桜(3月下旬~4月上旬)
・枝垂桜(3月下旬~4月中旬)
・八重桜(4月上旬~5月上旬)
・桃(3月上旬~4月中旬)
・たんぽぽ(3月上旬~5月上旬)
・スミレ(3月上旬~5月上旬)
・チューリップ(3月下旬~5月上旬)
・ひなげし(4月上旬~6月中旬)
・藤(4月中旬~5月上旬)
・すずらん(4月中旬~5月中旬)
・牡丹(4月下旬~5月上旬)
・あやめ(4月下旬~5月下旬)
・バラ(5月上旬~11月下旬)
・芍薬(5月上旬~5月下旬)
4月はたくさんのお花が咲きますね。
着物に季節の花を取り入れる場合、ほんのちょっと早めに取り入れるのが粋とされています。
季節の先取りは、その季節のことが「待ち遠しいわ~」という意味なのです。
4月上旬であれば藤、中旬ならあやめ、下旬なら5月に咲くバラや芍薬などがお勧めです。
ただし、お花見に行く場合は桜の柄を取り入れても良いと思います。
せっかく桜を見るのですから、藤の着物じゃ気分が盛り上がりませんよね。
私の日本舞踊の師匠もお花見には桜を取り入れたコーディネートをする、と仰ってました。
着物を見る目の肥えた師匠が言うのですから、間違いありません(笑)
中には「お花見に桜だなんて野暮だわ」と思う方もいるかもしれません。
誰にも文句を言われずに桜を取り入れるなら、3月中なら間違いないと思います。
とはいえ、4月といえば桜と思ってしまうのは私だけでしょうか。
桜の柄は色々な説があってちょっと迷いますよね。
桜は日本の花だから一年中着ても良い説、
桜は春に咲くから春だけしか着てはいけない説、
抽象化された桜なら一年中着ても良いけど、枝のついた桜は春だけしかダメ説、
などなど。
これだけ色々な説が出て来るとは、みんな桜が好きなんですよね。きっと。
4月のイベント
お花以外では季節のイベントにちなんだ柄が合います。
3月ならひな祭り、5月なら端午の節句とイベントがあるのですが、4月は…残念ながらないですね(笑)
ですが、最近はイースターも定着しつつあるので、ウサギ柄もいいかもしれませんね。
タマゴ柄、というのはあまりないでしょうし。
ただ、ウサギは秋の柄なので要注意です。
その他だと、個人的には蝶々の柄が粋じゃないかな、と思います。
着物か帯に花柄を取り入れて、その上に蝶々の帯留めをするなんていかがでしょうか?
花に寄って来た蝶々…ちょっと素敵なコーディネートではないですか?
と、自画自賛してみました。
コーディネート案
私も蝶々の帯留めを持っていますが、これ、とても素敵です。
この帯の上にしたら素敵かもしれません
たとえば着物を花柄にして、帯を蝶々柄にしても素敵だと思います。
たまには思いっきり着物を桜柄にするのもいいと思います。お花見にはぴったりです。
ただ、着物も帯も桜!となるとちょっと野暮かもしれません。
着物だけ、帯だけ、バッグだけ、はたまた帯留めだけ桜、という引き算コーデはいかがでしょうか?
4月のコーディネート例
実際に4月に着物を着た時のコーディネート例です。
日本舞踊の師匠と着付け師の友人からも好評でした。
また、着物警察さんにも出会いませんでしたよ(笑)